グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

なんで新しい電話が発売になるたびに、新しい電話に買い替えるの?

iPhone7が発表になったけど、あんまり話題になってないね。なんかみんな興味ない感じ。以前とかは新しいiPhoneが発売になるたびに大騒ぎをしていたけど、今回のモデルチェンジは以前に比べたらずいぶん静かになったな、と思う。

これは要するに、みんな新しいiPhoneも以前のiPhoneと大して変わんないに違いない、と思っているという事だろう。新しいiPhoneがどういうiPhoneになるのかが気になって仕方がない人はもう、相当に珍しい人といっていいのではないか。

実際には、新しいiPhone7はイヤホンジャックもなくなったし、ようやく防水にも対応したので実用の面では以前のiPhoneと比べて非常に大きな変化があった。iPhone6ではiPhoneの最大の特徴だった4インチの画面が変更になったけど、今回のモデルチェンジはそれに匹敵するほどの変化であるように感じる。

今回のモデルチェンジで、ユーザーのiPhoneの使い方は多かれ少なかれ変わるわけである。新しいiPhoneを買った事がきっかけでワイヤレスのイヤホンとかスピーカーなどを買う人は多いだろうから、今回のモデルチェンジがユーザー1人1人の生活に与える影響は大きい。防水だって、どう考えても防水のスマートフォンの方が便利である。

それなのに、今回のiPhoneは何の新しさもない、という事が言われるのはなぜだろうか?

こういう意見を聞くにつけ、僕は「それじゃ、これまでのiPhoneはそんなに画期的だったの?」と言いたくなる。僕には、今回のiPhoneも以前のiPhoneも、ただその時点時点で高性能のデバイス、画期的なデバイスを採用しているだけに見える。もし新しいiPhoneが画期的だったとしたら、それは新しいデバイスが画期的だからで別にAppleが革新的だからではない。今回のイヤホンジャックの廃止もデバイスの進化がもたらす必然的な帰結である。

でもはっきりいって、今のスマートフォンユーザーはこれ以上のイノベーションなんて全然必要としていないと思う。いや、イノベーションはあってもいいが、それは今でなくてもいいのだ。イヤホンがワイヤレスになるのはすごいけど、10万近いカネを払って今ワイヤレスにするほどのものではないのである。

iPhoneなんて所詮は電話の一種に過ぎない。新しい電話が発売になるたびに新しい電話に買い替えるなんて馬鹿げている。これからのAppleがすべきことは、一度電話を買ったら5年、6年と同じ電話を使い続けることができるような高品質な機械を作る事である。僕はよく言われる「最近のAppleにはイノベーションがない」の裏にはそんな本音があるような気がするし、新しいiPhoneがあまり話題にならなくなるのは歓迎すべき必然だと思う。