グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

読解力と、論理的な判断能力の有無には何の関係もない

先日も書いたが、今の子供の読解力は世間が思っているよりも相当に低いらしい。

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たしかにテストに使われた問題を見たら、こんなのも分からないの?というようなものばかりで、普通の人ならこれは深刻だ、と考えるレベルだ。

僕も一応深刻だなあ、と思ってはみたが、それと同時に上に紹介したような記事を読んでなんとも言えない違和感を感じた。

昨日のエントリーもその違和感が解消されないまま書いたものだ。

しかし一晩明けて、僕がいったいどこに違和感を感じたのかはっきりと分かった気がする。

では僕が子供の読解力の低下、みたいな報道のどこに違和感を感じるのか?

それは、子供の読解力を深刻な問題だ、みたいな事を言っているような人が自分たちの読解力、さらには論理的な判断能力に何一つ疑いを持っていないという事だ。

 

僕もブログを始めて結構になるが、ブログをやっていると一体どういう風に読んだらこんな見当違いの結論になるんだろうか?と不思議に思うようなブックマークコメントが書き込まれる事が少なくない。

もっと言うと、批判的なブックマークコメントはほとんど全部、僕の書いたエントリーの内容を理解した上で書かれたものではない。

これまで僕のエントリーを理解した上で批判してきたブックマーカーは全然いない。

お前が書いているような批判を無効にするためにこういう書き方をしているんだけどな、と言うしかないようなブックマークコメントばかりである。

 

では、そういう見当違いのブックマークコメントを書き込んでくる人に読解力がないか、というとそういうわけではないと思う。

逆に、僕のブログで書いているようなエントリーを読む人はそれなりの教育を受けた人が多いと思う。

おそらく記事にある新井氏が行ったテストで満点か、満点に近い点を取る人がほとんどだろう。

もちろん僕はおかしなブックマークコメントを書いてきた人の読解力について詳しく知っているわけではないが、カンでわかる。

あー、この人は国語のテストで点は取れるんだろうけれども見当違いの事を言うような人だな、って感じだ。

 

社会を理解する上で重要な事の一つは、この世の気違い沙汰というのはすべて、読解力のある高学歴によって引き起こされるという事実である。 

読解力と論理的な判断能力の有無には何の関係もない。

読解力があるほどまともな判断が下せるはず、という考えは何の根拠もない思い込みである。

僕は子供の頃から高学歴業界の周辺で生きてきたが、理屈が全く通じない高学歴は非常に多い。

 

結局、正しい判断をするために最も重要なのは常識である。

例えば僕は、誰かのブログの記事に対して批判的なコメントを書く時は間違いのないようにエントリーを何回か読み、そのエントリーを書いた人がどのような考えを持っているか確かめるために何本か他のエントリーも読んでからコメントを書くことにしている。

それが当たり前の常識だと思うからだ。

しかし僕のブログのエントリーに対しておかしなブックマークコメントを書き込む連中は僕の記事をまともに読む事もなく、僕がどのような人間でどのような考えを持っているのかにも関心がない。

それでいきなり見当違いとしか言いようがないような憎しみをぶつけて来るのだ。

 

常識のない人間がいくら国語でいい点をとれたとしても、そんなものはなんの意味もない。

そして、もし読解力と論理的な判断能力の有無に何の関係もないならば読解力の低下を問題にすることにどのような価値があるのか?

今の世の中には、読解力はあるけれども肝心の常識というものが何一つない連中で溢れかえっている。

正しく読解ができたとしてもどちらにしろおかしな結論が出てくるのなら、読解力があってもなくても同じではないか、というのが僕の意見だ。

いや、自分の「頭」がいいという勘違いがないだけ、読解力などないほうがマシかもしれない。

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電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。