グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

子供の教育とテレビ

個人の生活がスマートフォンを中心に回るようになって、テレビというのは情報弱者が見るもの、というような意見が聞かれるようになった。

実際にテレビを持たない人というのは結構増えていると思う。ものというのはかさばるもので、狭いアパートで独り暮らしとかだとテレビ一つないだけでずいぶん部屋が広くなるし、引っ越しなどもそれだけ楽になる。それに、テレビを見る時間というのもバカにならない。録画などでも毎日2,3時間テレビ番組を視聴したら、今の忙しい世の中ではなにもできない、というのもわからないでもない。

しかし僕が思うのは、このままテレビを見る人が減ると子供の教育というものはどうなるんだろう、という事だ。

テレビというのは分野を問わず、映像で「デカい事」を取り上げるものである。それはなにかヒット商品が何十億、あるいは何百億と売れまくる事でもいいし、オリンピックで金メダルを取るとか甲子園で優勝するとかなんでもいいが、とにかく世の中ではデカいイベントがいろいろあってデカい事をしている人がいる、という事を日々紹介するのがテレビである。

僕は、子供がテレビを見る事で世の中にはどのようなビッグイベントがどのように起きているのかを理解することはとても重要だと思う。こういう事はどうしても活字では伝わらない。活字というのは映像の補助としては非常に有益だが、活字をいくら読んだところで映像から得られる情報は得られない。

一方、ビッグイベントというのは同時に勝負の世界でもある。

たとえば今、テレビでは日本シリーズが全国中継されている。日本全国の注目が集まる中、ここでどのようなプレーをしたか、というのは当然、出場選手の野球人生にとって重大な意味を持つ。特に日本シリーズに進出するのが何十年に一度というような球団の所属選手にとって、日本シリーズは一生に一度あるかないかの大舞台である。

しかし、野球には勝ち負けがある以上出場選手のパフォーマンスにも明暗が分かれる。重大な局面で連打を浴びたり、肝心な所で打てなかった選手はがっくりと肩を落とす。逆に、ピンチをぎりぎりのところで切り抜けたり、試合の展開をひっくり返すような長打を打った場合は日本中から脚光を浴びる。そして、その背景には期待をしている多くの熱狂的なファンがいる。当然、動くカネも巨大である。

そのようなビッグイベントを目の当たりにする事で勝負に対する感覚を身に着ける一方、場合によっては自分自身がデカい事をする当事者になりうる、という自覚を持つ事は子供にとって重要な事である。

世の中には、テレビを見ても何にもならないから、と子供がテレビを見る事を嫌う親が少なくない。テレビを見ているヒマがあったら「勉強」でもやってくれればいいのに、という事だろう。

しかし、僕自身もそうだが、そのように育った人間は大抵ロクな事になっていない。多分、勝負に対する感覚が鈍いからだと思う。そのような育て方をされると、自然に勝負をするという事ができなくなる。勝負をする前に余計な事を考えてしまい、リスクを正しく見積もる事ができない。したがってリスクをとるべき局面でリスクをとる事ができずにそのまま負ける、という事を繰り返す人間になりがちになる。

子供の教育について言えば、後になっては何の役にもたたない小学校時代の成績などよりも勝負に対する感覚を身に着ける事のほうが、その後の人生においては比べ物にならないほど重要である。そして、勝負に対する感覚を身に着ける上でテレビの存在というものは非常に重要であると思う。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。