グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

才能があるということは、やめられないということだと思う

才能というのは物事を続ける力である、ということはよく言われる。実際、めざましい成果を上げて世間から注目されている人は大抵、その成果を上げるまでに膨大な時間とエネルギーをつぎ込んだ人で、そういう人は普通の人ならせいぜい数日で投げ出すところを、一日も欠かさず10年、20年、あるいはそれ以上の年月「努力」を積み重ねてきているのだ。当然、その積み重ねというのはとんでもないものであり、その芸というのは普通の人には想像もつかないレベルにある。膨大な時間が芸のレベルに変換されているのだ。

しかし、才能というのは物事を続ける力、という言い方は、理屈では分かっていても、普段生活をする上で感じる実感とは少し異なっているようにも感じられる。では、なぜ先ほどの表現が現実から少しずれているように感じられるのかというと、それは先ほどの表現が間違っている訳ではないとしても、やや不正確なものであるからだと思う。それでは、もし「天才とは努力する才能」みたいなフレーズをもっと正確に言い表したらどうなるか?

僕は、それは「才能がある人とはやめられない人である」といえば、かなり真実に近いのではないかと思う。つまり、才能がある人というのは、普通の人ならばすぐにやめてしまう事をなかなかやめられない人なのだ。

たとえば、英語で書かれている本を読むのは何だかんだで面倒なので、読んでいるうちに投げ出したくなるのが普通である。しかし、その一方で、英語の勉強を始めてそれほど経たない段階でも英語の本を読み始めたらなかなか読むのをやめられないし、読むのをやめた後でも先が気になってすぐに読み始めてしまう、という人もいる。ゲーマーがゲームばかりやってしまうように、そういう人はなかなか英語の本を読むのをやめられないのである。

先ほど「才能がある人とは何かをなかなかやめられない人である」と言ったが、この分類法によると、こういう人は間違いなく英語の才能があるのだ。そして、英語の才能がある人の生活は段々と英語一色になっていき、英語の実力が向上する一方なのはもちろん、そのうちに英語とは関係ない仕事をするのは全くできなくなるだろう。

このやめることができない、というのは日常生活でもそうであるが、より長い期間を考えても使える判定基準である。才能がある人は人生においても、これまでやってきたことをなかなかやめられないのである。よく言う「夢をあきらめられない」というやつだ。そういう人は無名であっても、やめることができないままになんとなくこれまで通り活動を続けてしまう。無名有名というのは偶然で決まるという面があるから、活動をつづけていればそのうち「チャンス」がめぐってきてブレイクするだろう。

もちろん、そのためには才能が本物であることが必要である。つまり、親や周囲の期待があるからやめられないとか、いままでやってきたことを無駄にしたくないからやめられない、というのではだめである。さらに、競争が激しい分野で活動をしている場合、才能の質はよくても才能の量が足りなくてうまくいかない、ということもあるだろう。

スポーツなどをやっている場合、いくら才能があっても致命的なケガをして選手生命が終わる、ということもありうる。身体的なケガはなくても精神障害など頭が故障する場合だってある。故障から復活できるかはまあ、はっきり言って運次第だ。

才能がある人がすることは、多かれ少なかれ受動的な側面がある。つまり、そのように生きるしかないのだ。それは宿命と言っていい。誰にどのような才能が割り当てられるがは誰も分からない。場合によっては、自分が全く希望していない才能が割り当てられる場合もある。

才能にも報いられる確率が高い才能と報いられる確率がほとんどない才能がある。もし持っている才能が勉強の才能や英語の才能、あるいは人と仲良くする才能のように報いられる可能性が高い才能ならいい。しかし、リスキーだったり割に合わない才能に当たった人は大変だ。なにせ、それがリスキーだったり割に合わないと理屈では分かっていてもそれを続けるしかないのだから。だからと言って、都合の悪いところのある才能を他の才能と交換するわけにはいかない。宿命を背負って一生を生きるしかない。

才能があるとはそういうことだと思う。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。