グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

丸刈りと甲子園利権

第百回全国高校野球選手権大会(通称・夏の甲子園)では、選手の髪型が丸刈りでない高校が2校あった。その2校が丸刈りでない理由はまったく対極的だったが、あらためて野球部の丸刈りについて注目が集まったことも第百回という節目を象徴しているように思う。野球部の丸刈りについて考えるには、まずこの丸刈りが誰のために行われているかを考えなければならない。まあ、野球部の丸刈りには「防犯上の理由」もあるだろうが、僕はこの丸刈りの風習が続いている原因のかなりの部分は甲子園利権にあると思う。ようするに、甲子園というのは暑苦しいのだ。アンダーシャツの上にユニフォームを着用するし、ズボンの方も生地が分厚くてぴったりしている。その上にグローブをはめ、頭にはヘルメットを被る。そんな格好でグラウンドがゆらゆらと揺れて見えるような炎天下で野球をやるから、みているだけで暑苦しい。せめて髪型くらいは涼しげなものにしてほしい、というのが外でセミが大音量で鳴く中テレビを見ている「高校野球ファン」の本音だろう。しかも、丸刈りという髪型は、遊びたいのを我慢して厳しい練習に打ち込み、汗と涙を大量に流しながらひたむきに甲子園を目指す、みたいな「球児」のイメージにぴったりくる。甲子園といえば丸刈り高校野球と言えば丸刈りで、当の球児もそのようなイメージの中で生きている。高校野球の感動の半分以上、もしかしたら8割程度は選手が丸刈りであることから来ているのではないだろうか。このような構図はもちろん、朝日新聞社をはじめとする甲子園ビジネスを行う側にとっても好都合だ。朝日新聞社が反丸刈りキャンペーンを展開するなど、とても想像できない。高校野球の世界で丸刈りの風習が続いてきたのは当然のことと言えるだろう。