最近のベイカー茉秋
もうオリンピックまで一年ほどということなのか、ときどきテレビで柔道の話を見るようになった。オリンピック開催のサイクルにあわせて柔道の注目度もあがってくるだろうなあと思いつつ、そういえばリオで金メダルだったベイカー茉秋はどうなっているのだろうと検索してみたらこれが結構大変な情況のようだ。なにせリオの段階で両肩はぼろぼろだったようで、リオの金メダルは爆弾を抱えながら取ったようなものだったらしい。当然リオのあとは大怪我をして手術することになったけれども、術後の経過が思わしくないのか最近は全然勝てなくなっている。世界ランクはもう三十位後半で東京五輪はかなり厳しいとスポーツ新聞は言っている。いきなりパフォーマンスが落ちていつのまにか表舞台から消えているスポーツ選手は多いが、原因はたいてい怪我である。やはり、肩や肘、膝というのは修理しても故障する前の性能は出なくなるのだろう。関節や腱など、人間の部品の耐久性はどれくらいあるのかわからない。もしわかったとしてもその時その時、いつぶっ壊れてもいい、というような精神状態で戦っていないと金メダルなんて取れないだろうから東京オリンピックのあとで丁度壊れるように調整するわけにもいかない。本当に、スポーツの世界は才能と同じくらいに運が重要となる世界だと思う。もっとも、スポーツに限らずこれはすべての分野でも言えることかもしれないが。