グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

分相応な着物がない

着物の何がだめかというと、分相応の着物が用意されていない、という一言につきると思う。つまり、いまの日本では着物と言えば晴れ着かポリ浴衣で、普通の着物が全然ない。いや、あるかもしれないけれども全然一般的でない。本来、晴れ着なんてごくごく一部の特殊な階級に属する人しか着ない服装である。それ以外の日本人は、貧民から比較的に裕福な者まで、それぞれ分相応の着物を着ていたわけだが、今は多くの人にとっては分相応でない着物ばかりで自分の階級にあった着物がなくなってしまった。それは、いまは貧民でも、文明の力によって昔の王様でも夢にも思わなかった贅沢をしているから、というのもあるけれども(たとえばコンビニエンスストアガリガリ君を買って食べるとか)、身の丈にあった着物を供給しよう、という動きが着物業界から出てこないように見えるのはわからない。案外、ファーストリテイリングあたりがセンスのいいデザイナーを起用して、シンプルな激安着物を売り出せばそれなりに受けるのてはないかと思う。