グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

中国とクリエイティビティー

もし強権国家で行われるポリシーが正しいものであったとすると、自由主義国家よりも強権国家の方が効率的であるように見える。特に、新型ウィルスの感染拡大みたいな非常事態においては、国家の強権による速やかな対応は非常に有効であるだろう。しかし、強権国家では他人も社会も信用できないから国家による強権が必要とされる、という説明を聞くと、そもそも効率的だから何なのか、という気分になってくる。社会も他人も信用できない社会に暮らすということは、社会や他人から自分を守ることに大量に頭のリソースを使わなければならないということで、そんなことをしていればろくなアイディアも出てこない。日本はとかく危機意識が足りていないとよく言われるし、それは事実であるのだが、しかし危機意識がないからこそ現実とは全然関係ないようなことに取り組める、ともいえる。そして、現実に大きな影響を及ぼす画期的なアイディアは日本のような国から出てくるのだ。今回の新型ウィルスによって、どのような年齢層においてどの程度の死者が出るのかはまだ分からない。しかし、死者が出たところでそれはせいぜい数百人とか数千人のレベルだろう。毎年の普通の肺炎やインフルエンザによる死者数、自殺による死者数、交通事故による死者数などと比べると別に大したことがないともいえる。もし新型肺炎に対する対処が効果的だからといって中国が日本よりもすぐれた国であると考えるのならば、それは見当違いに過ぎない。