グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

他人事

〈独占告白〉「このハゲ~!」騒動から3年・豊田真由子「意識のあるときは、死ぬことばかり考えていた」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200601-00002072-fujinjp-ent

この記事を読むと、豊田さんはまじめで世の中に貢献しようと一生懸命なんだろうな、とみんな思うだろうし、それは実際にそうなんだろうけれども、政治家になったきっかけに関する下りは気になった。民主党政権が行政を信用せずに復興が進まないため政治家になろうと決意した、というが(実際はこのハゲー!みたいな感じで政治家を目指したんだと思うが)、そもそもにして政権交代となった原因は「消えた年金問題」を初めとするさまざまな不祥事によって起こった行政不信にあったのではないか。特に、「消えた年金問題」は厚労省の問題なのだから(年金関係とは関係ない部署を担当していたにせよ)厚労省の職員として豊田さんは事態を深刻に受け止めなければならなかったはずである。年金記録の杜撰な運用によって、本来年金を受給できるはずの多くの国民が無年金となった。こんなことが当然のように起こるのだから、あの状況で政権交代になるのはむしろ当たり前のことなのに、豊田さんにそのような問題意識があるようには見られない。「消えた年金問題」について豊田さんがなにか発言したという話はこれまで聞いたことがない。職員は国のために一生懸命に働いている、と言うけれども、一生懸命に働いていたらどうして年金記録の管理があれほど杜撰だったのか。民主党を打倒するのもよいが、官庁の問題にはどの程度の取り組みがあったのか。結局は他人事なのだ。そして、このように重要なことを他人事とするメンタリティーが間接的に、失脚という結果につながったのではないか。「さまざまな不祥事のために政権交代が起き、行政が停滞しました。政治家になって行政の在り方を変えなければいけないと強く思いました」みたいなコメントが出てこないメンタリティーはかなり変だと思う。