グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

ドワンゴがやっているN高というネット高校には本気を感じる

今日なんとなくテレビを付けたらNHKの「仕事の流儀・プロフェッショナル」がやっていてドワンゴ川上量生を特集していた。後半30分くらいからしか見ていないのだがその後半だけでも非常に興味深い内容だった。特に最後の15分くらいはドワンゴが経営しているN高等学校という通信制高校について取り上げていて、この部分はこれからの教育を考える上でなかなか考えさせられるものだった。

ドワンゴ通信制高校を始めるという話は知っていたけど、正直あまり興味はなかった。N高にはコスプレ風の制服(4万円くらい)があって、これは買うか買わないかは自由らしいと今日知ったのだが、始めにみた時にどうも本気で作ってないんじゃないか、と感じた。実際に見てみたわけではないから詳しい事は分からないが、正直いいデザインとは思えなかったし、質感が安っぽいのは致命的だと思った。こういうサブカルに関係がある高校を作るならば制服は本気で作らないといけないはずだが、制服がこれなら他もあんまり期待できないな、という事でN高に関する興味は即座に無くなったのだった。

ところが番組を見てみると、ドワンゴはかなり真剣にN高に取り組んでいるらしい。もちろんビジネスだから本気で取り組まないととんでもない事になるわけだけど、そもそもどうしてN高という企画が出てきたのかというと、ニコ動をやっている人には不登校が結構多いらしいのだ。そうして家で引きこもって生主などをしている子供の中には当然才能あふれる子供もいる。そういう子供のための学校をネット上で作れないか?という話なのだ。

考えてみたら今の時代、学校は学校、ネットはネットと別れている必要は別にない。実世界よりもネット上で過ごす時間のほうが多い子供は沢山いる。その中にはネット世界の延長として学校があるほうが自然だと感じる子供もいるに違いないし、通信制高校というかネット高校にはネット高校ならではの強みが絶対あるはずなのである。

ネットでN高についていろいろ見てみると、ニコ動という子供向けのメディアを運営してきたドワンゴの子供観がどのようなものかが伺われて興味深い。たとえばN高ではプログラミングも勉強できるらしいけど、そこで使われている教材の内容はドワンゴの研修で使われているものと基本的に同じらしい。子供の頭の程度も大卒の大人の程度もあんまり変わんないよ、というのはいかにも一流のエンジニアが多数在籍しているITベンチャーの発想で、今までの教育関係者の発想とは全く違ったものである。

僕は正直、N高に関して、ものすごい難しそうだな、大丈夫かな?と感じる点がたくさんある。はっきりいって見ていると不安になってくるけど、しかし同時に可能性もあるな、とも思う。N高を運営している人にネット時代の人材を教育するという強い意欲がある事は間違いない所だろう。この激動の時代に全く新しい種類の学校を作るという前代未聞のプロジェクトがこれからどうなっていくのか注目していきたい。