グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

トランプ政権の入国禁止令

アメリカがいきなりイスラム教国7か国の国民を原則入国禁止にしたのは驚いた。

たしかにトランプは大統領選の最中から「すべてのイスラム教徒」に対して入国禁止の処置を取ると言っていたけれども、まさかこのようなことが本当に出来るとは思わなかった。これを実際に実行するのは難しいのではないかというのが僕の正直な印象だった。せいぜい在住資格の審査を厳しくするべきだという事を言いたいんだろうな、くらいに理解していた。

ところが、イスラム教徒を入国禁止にするのは可能だったのだ。

伝えられる所によると、トランプはこの大統領令を布告する際にごく一部の人間以外には一切相談をしなかったらしい。国務省(日本でいうなら外務省)や国防総省などの官僚にも相談しなかったし、次に国務長官になる予定のティラーソンにも相談をしていなかったのだという。相談をせずにトランプは入国禁止令を公布し、アメリカの官僚機構はその大統領令の通り該当するイスラム教徒を入国禁止にしたのだ。

もっとも、ターゲットにされた7か国にサウジアラビアやエジプトなどが入っていないのはアメリカに入国を希望する人間に関するスクリーニングに協力的だから、ということなので、最小限の相談はしたのかもしれないが、相談を最小限にとどめたのは確かだろう。

ある意味では、トランプは不言実行をしたと言える。

考えてみたら、もし政策の方向がすでに完全に決まっているならば相談をすることの利益がどれほどあるかは疑わしい。

もし相談をしても、相談された人からは大体、決まりきった事しか返ってこないだろう。そして今までのアメリカの政策は全部相談の結果決まってきたのだから、相談をすればするほど以前とは異なった事ができなくなるのだ。

しかも相談をしながら物事を決めるというのはものすごい時間がかかるので、その内に複数の事案が重なり始めると話が爆発的に複雑になってしまい、あっという間にキャパシティーを超えてしまうだろう。結局、時間がかかる割りには大したことができないということになるのは目に見えている。

だいたい、トランプの政策に反対する人というのは官僚機構内外にもたくさんいるのだから、相談をすればするほど敵に手の内を明かして攻撃の機会を与えるという事になる。

やはりこういう事は予告なしに、不意打ち的にやらないと駄目なんだな、と思った。

そして、こういう事を不意打ち的にやったとしても大した問題があるわけでもない。実際に大統領令に従って官僚機構はトランプ政権の指示を実行するわけだし、もしイスラム教徒の入国を制限したところで世界が終わるわけでもないのだ。

もちろん問題は生じるが、それによって生じた問題は事後的、個別的に対処していくしかないだろう。

今回の大統領令の政治的なインパクトはものすごいものがある。この大統領令一つでトランプは、トランプ政権は既存の思い込みを破壊する政権であるという事を明確に示した。このような事はやろうと思えばできるのだ。しかも内外に予告することなしに出来るのである。

今回の大統領令を受けてリベラル派はさっそく訴訟を起こすなどをしているのだが、一時的にでも入国禁止が実施されたというだけでも影響は非常に大きい。間違いなく世界の歴史に残る非常に重要な出来事である。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

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多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。 

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。