グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

意識高い系が、よく英語の学習に失敗する理由

意識高い系(検索エンジン会社の機械翻訳によると、英語ではConsciousness high systemというのだそうである)と英語学習との関連は強い。

まあ、ぜんぜん英語に興味がない意識高い系の人もたくさんいそうだが、意識高い系のカルチャーというのは英語学習と親和的である。

可能性とか、成長とか、向上心とか、人生を「エンジョイ」するとか、意識高い系がいうような要素はすべて英語学習に入ってくる。

意識高い系が英語に興味を持つのは当たり前だ。

それに、なによりも英語を使えると恰好がいいように見える。

まあ、英語が分からないと実態が分からないので、英語が分からない意識高い系には英語が使えるというだけでそれなりに恰好よく見えるだろう。

華やかさを重視する意識高い系にとって、格好よさは重要である。

なので、英語ができない人の側から英語ができる人の側に移りたい意識高い系は少なからずいる。

 

しかしながら、英語に興味があるから英語ができるようになるか、というとそうでもないのは意識高い系でも同じである。

どうも観察してみると、英語学習にコケている意識高い系は多い。

意識高い系の有名人も結構、「英語の勉強は割りにあわない」などといって、英語の勉強をやめている。

そのやめ方も、ある程度の成果が出た上でこれ以上やらなくてもいい、という判断をしたのではなく、手も足も出なかったのであきらめた、というような投げ出し方である。

もちろん、仕事で英語が必要になったとしたら、意識高い系であろうとなかろうとそれなりに英語ができるようになるだろうが、職場で英語力がなくても問題ない場合、かなりの人がコケていると思う。

というか、意識高い系の人がどういう風に英語の勉強をやっているかを見ると、まあコケて当たり前な感じがする。

 

意識高い系の行動原理として、「まずやってみる」というのがある。

いちいち考えていても仕方がない、まずとりあえず何かをやってみてそれから何をすればよいかを学んでいく、という方法論である。

これは、大抵の事においてうまくいく。

世の中では、少しくらいやり方がおかしくても熱意をもって取り組めば多かれ少なかれ成果が得られる場合がほとんどだ。

どんな事をやるにしても、とっかかりというものはある。

後先など考えるのは「やらない理由ができるだけ」なので、とりあえず始める、というのは、ある意味非常に合理的である。

だから、英語に関しても、英語を話せるようになりたいから、と言って、いきなり英会話などにチャレンジする意識高い系は多い。

 

しかし、「まずやってみる」という方法論は、英語の学習に関してはそれほどうまくいかない。

 

まずやってみる、ということになれば、当然その学習は会話が中心になる。

当然、単語なんて勉強せずに、いきなりぶっつけ本番である。

世の中は行動をした奴が偉いのだから、単語なんて会話をしながら覚えればよい、という事になる。

 

ところが、最小限の単語が分かってないと、そもそも会話のなりたちようがない。

もちろん、話の内容が本当に単純な事ならば成立するコミュニケーションもあるだろうが、少し込み入った話になると途端に話が通じなくなる。

これでは、こちらも会話の相手も話をしていて面白くないし、英語の上達のしようもない。

会話というのは、相手があって初めて成り立つ。

結局、面白くもないし、上達もしないし、その上いたたまれない、という事で、途中で投げ出す事になるのである。

 

外国語を勉強する上で最も重要なのは単語である。

はっきり言って、外国語は単語さえ分かれば何とかなる。

しかし、単語というのは意識的に覚えないと絶対に覚えられない。

僕はもう十年くらい英語をやっているけれども、英語を使っている中で知らない単語の意味が分かったことは一度もない。

もちろん、意味を知らないままに見たり聞いたりした単語はそれだけ覚えやすいけれども、最後には自分ではっきりとした意味を調べて、それを意識的に覚える必要がある。

外国人と話していれば勝手に語彙が増えていく、というようなものでは全くない。

 

単語を覚えるために、英会話は何の役にも立たない。

英会話の重要性を強調する意識高い系でも、英会話が単語を覚えるのに一番効率のよい方法だ、と主張する人は一人もいないだろう。

それなのに、必要な単語を覚える事をせずに英会話から英語を初めてしまう人が後を絶たない所に、意識高い系の欠陥というものが表れているような気がする。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。 

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。