グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

「歴史戦」と英語

サンフランシスコでの出来事に影響されたのか、政府はニューヨークやカリフォルニアなどで行われている反日プロパガンダに対抗するために日本政府の立場をより強く世界に発信していくという方針であるらしい。

今の保守派が行っている歴史認識に関する議論は正直、稚拙としか言いようがないもので、こんなものなら何もしない方がはるかにマシなのではないかと個人的には思うのだが、それにしても不思議なのは、「歴史戦」の重要性が強調される一方で英語教育のトレンドが相も変わらぬ会話重視だということだ。

英会話を重視するということは、文法を軽視するということである。そして、文法を軽視するということは要するに、英語は通じさえすればいいから文法的に間違いだらけの無茶苦茶な英語を話しても何の問題もない、という立場をとるということを意味する。

しかし、たとえ意味が通じたとしても、正式な英語と無茶苦茶な英語では聞き手が受ける印象は全く異なる。そして、往々にして、印象というものは言葉の意味よりもはるかに重要なのである。特に、「歴史認識」のような問題を議論する場合はそうである。

アメリカで反日プロパガンダを行っている連中というのは、幼少期からアメリカで暮らしているので英語だけはうまい。

逆にいえば英語がペラペラしゃべれるだけの連中なのだが、こういう連中は間違いなく、日本人の稚拙な英語につけ込んでくる。議論に負けそうになるとこちらの英語をあげつらったり、「あなたの話している英語は理解できない」などと逃げを打ったりするだろう。

このような連中を相手にするには(個人的には、完全に無視をした方がマシだと思うが)、こちらの方は格式ある英語で対抗する必要がある。

重要なのは、アメリカでこちらがどう見えるかということだ。説得力あるロジックを使って、格式ある英語で堂々と対応すれば、こちらが負けることはない。もちろん、反日外人は数と資金面で有利だが、少なくとも一方的に負けるということには絶対にならない。

ところが、今の英語教育のトレンドをみると、格式ある英語を使えるようにしなければいけない、という考えはどこにもない。英語は「コミュニケーションツール」なのだから通じればいい、という態度である。

しかし、「コミュニケーション」というのは相手に与える印象も含めてコミュニケーションである。コミュニケーションだからこそ品格ある英語を話すのは重要なので、意味が通じれば無茶苦茶な英語でいい、ということには全くならない。

大体、反日外人に英語の稚拙さをあげつらわれるなんて恥ずかしくないのか?僕はそんなことは絶対に我慢できない。だから僕は英語を使うときはできるだけ品格のある英語を使うように心がけているし、少なくとも反日外人に馬鹿にされないレベルの英語が使えるようになるように英語を勉強してきた。もちろん、僕の英語は完璧ではないが、自分の能力の許す限り品格ある英語を使うという姿勢を見せるだけで全然印象は違うのだ。

もし「歴史戦」を戦うつもりがあるのならば、まず日本の堕落しきった英語教育から手を付けなければならない。具体的には、今すぐにでも英語教育の目標を

・英語をペラペラはなすこと

から

・品格のある英語を使えるようになること

に転換しないといけない。そして実は、英語を流暢に話すには、品格のある英語をつかえるようになるための勉強をするのが一番効率がいいのである。

もしこれもできないのなら、英語ペラペラの反日外人相手に「歴史戦」に勝つなどはとても無理だろう。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。