グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

フリック入力と役に立つ勉強

去年の年末から、ブログをスマートフォンを使って書いている。

SIMフリースマートフォンは2年前から持っていた。しかし、フリック入力が使えないとスマートフォンなど単なるWifiが使えるカメラのようなもので、ほとんど使っていなかった。はじめはQWERTY配列や手書き入力でスマートフォンを使おうと思ったが、当然使い物にならずにそのままになっていたのである。

そもそもにして、僕はスマートフォンを大して重要なものとも思っていなかった。キーボードからの入力に慣れている僕からするとフリック入力を使って文字を入力するなんてものすごい非効率に見えた。スマートフォンは画面も小さいし、こんな面倒なことをするくらいなら家でPCを使うからいいか、と思っていた。

しかし、思うところがあって今は文章は全てフリック入力で入力している。ブログもすべてスマートフォンで書くようになった。というか、スマートフォンを使う時間が増えてPCを使う時間はかなり減った。

PCからスマートフォンに移行したのは、一つはキーボードを使って入力したところで何の進歩もない、という当たり前の事実に気づいたからである。

僕はキーボードはもう何十年も使っている。もちろん、ファンクションキーなどホームポジションから離れたキーを打つとき以外は手元は見ない。もっとも、僕のダイビングの速度はタッチタイプをしている人の中ではとんでもなく遅い部類で打ち間違いも多いのだが、もう何十年もキーボードを使って入力しているので基本的にはいくらキーボードを使って文字を打ったところでこれ以上の進歩はない。

しかし、今フリック入力を習得すると、これは以前使えなかったスマートフォンを利用できるようになるということだから明らかな進歩である。僕は今後スマートフォンを使う局面は絶対出てくると考えた。もし引きこもるのをやめて「社会」に出て活動する場合、絶対にスマートフォンは必要になる。それならば今のうちにフリック入力の勉強をしておくべきなのは明らかである。

しかも、都合がよいことに僕はブログをやっている。はてなのアプリケーションをダウンロードしてスマートフォンでブログを書いていれば、そのうちフリック入力に慣れてくることは予想できた。

それでフリック入力を使ってブログを書き始めたのだが、初めのうちは大変だった。なにせ、画面には「あかさたなはまやらわ」の10文字しかない。他の文字を入力するには、どこをどの方向にフリックすればいいのか全部覚えていないといけない。初めのうちはこの組み合わせを思い出すだけでものすごい頭が疲れた。反対方向にフリックするという間違いも多かった。「し」と「せ」、「る」と「ろ」、「り」と「れ」など、しょっちゅう間違えた。そういうわけで、初めのうちは時間はかかるし間違いは多いしで大変だった。

スマートフォンを使い始めて一月ほど経った今、フリック入力にも大体慣れた。今でもたまに指が止まったり、間違った方向にフリックすることはあるものの、だいたい無意識に入力できるようになった。まだキーボードを無意識に打つくらいのレベルではないが、少なくともスマートフォンを使い始めた頃とは比べものにならないほど上達したと思う。まあ、平均的な女子高生の半分くらいの速度で入力できているのではないか。

それで、フリック入力ができるようになってスマートフォンが使えるようになったのだが、使ってみるとスマートフォンというのは便利なのだ。正直、スマートフォンがこれほど便利なものだとは思わなかった。この便利さは言葉ではとうてい説明できない。もう、スマートフォンなしの生活は考えられない。

フリック入力の勉強をして、つくづくおもったことがある。それは、勉強というのはよい勉強と悪い勉強があるということだ。

よい勉強というのは、勉強することで大きく世界が広がる勉強である。勉強することで世界が大きく広がるほどよい勉強と言えるだろう。そういう意味では、フリック入力というのは非常によい勉強の典型例だと思う。スマートフォンが使えるようになって僕の生活はものすごく便利になった。スマートフォンは世界を変えたとよく言うが、実際にスマートフォンを使ってみるとスマートフォンというのは本当に革命的だな、と実感する。

しかし、スマートフォンを使うにはまず、フリック入力の勉強をしないといけない。フリック入力の勉強は大変である。キーボードだとすらすらと入力できるものを一文字につき何秒かをかけて、ときには間違えながら打ち込んでいくのはとても根気がいる。しかし、このように一文字一文字を時間をかけて打ち込むという練習なしにはいつまでたってもスマートフォンは使えない。

フリック入力の勉強のように、本当に役に立つ勉強というのは学習するのが大変であることが多い。だから、本当に役に立つ勉強というのは、それが役に立つと頭では分かっていてもなかなか始めにくい。どうしてもしんどそうな印象が先に立つし、実際にある程度はしんどい。

フリック入力の勉強も、確かにしんどいといえばしんどかった。しかし、考えてみたら、いくらフリック入力の勉強がしんどいと言っても、それはせいぜい一月ほどのことなのだ。一月ほどたった今では、僕はフリック入力の練習がしんどかったことなど忘れて普通にスマートフォンを使っている。おそらく、大抵の勉強も、やってみれば一月ほどの学習でできてしまうものがほとんどなのではないか。

僕もそうだが、役に立つ勉強というのは大変なので、どうしても役に立つ勉強を避けて役に立たない勉強の方に流れがちである。役に立つ勉強よりも役に立たない勉強のほうが楽だからである。しかし、当たり前の話だが、役に立たない勉強を重ねるよりは役に立つ勉強をしたほうがいいに決まっている。

役に立つ勉強というのはフリック入力の勉強のようなものなんだろうな、とスマートフォンを使えるようになって思った。

電子出版した本 

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。 

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。