グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

本田圭佑

一般論から言えば、今の時期になってハリルホジッチを解任したのは間違った判断であったといえるだろう。ワールドカップの監督がハリルホジッチでないならば、何がよくて何が悪かったのかを分析して今後に生かすことはできないし、日本代表を一時は無理なのではないかと噂されたワールドカップ出場に導いたハリルホジッチを直前になって切り捨てるのは気の毒に過ぎる、というのは全くもってもっともな議論だと思う。

しかしながら、政治家と同様、サッカーの代表監督は結果がすべてである。サッカーの代表監督がやっているのは政治そのものだからこれは当然のことで、代表監督は自分の好き嫌いではなくよい結果に繋がるような選択をしなければいけない。

その意味において、この時期での代表監督解任という結果にはハリルホジッチにも相当の責任がある。ハリルホジッチハリルホジッチなりに一生懸命代表監督の仕事に取り組んだのだろうが、自分は正しいことを一生懸命やったのに解任された、では通らない。政治家が、自分は正しいことをやったのに落選した!では通らないのと同じことだ。

ハリルホジッチは代表監督として、自分の信じるサッカーと選手をはじめとする様々な関係者の信任を同時に考慮したクリエイティブな妥協案を提示しなければならなかったのであり、それができなかったから解任された。今回、ハリルホジッチは情勢を読み違えた。だから解任されたわけで、結局それがハリルホジッチの代表監督としての限界だったといえる。

さて、泣く人がいる裏では必ず笑う人がいるのは世の常だが、今回のハリルホジッチ解任で笑う人の中に本田圭佑が含まれるのはまず間違いないだろう。今回のワールドカップで、冷遇どころか一部では代表落ちまで噂されるほどだった本田は、これで一躍一番の主役に躍り出た。この反逆児のもつ強運には改めて驚くしかない。

ハリルホジッチが代表監督になった頃、たまたまハリルホジッチが出演している番組を見たことがある。最初から見ていないので詳しいことは分からないが、どうやら小学生にサッカーを教える企画のようだった。そこで、ハリルホジッチは次のようなことを言っていた。

「サッカーだけでなく勉強も大切です。誰もがサッカー選手として成功する訳ではないのですから」

ハリルホジッチは英語ではなくフランス語を話したのでハリルホジッチが何を言ったのかは僕は通訳を通してしか分からなかった。しかし、このハリルホジッチのコメントを聞いて、僕はハリルホジッチは失敗するだろうと思った。

未来ある小学生を前に、なんでこんな後ろ向きな発言しか出来ないのだろう?この発言を聞いて、サッカーを頑張ろうとする子がいるだろうか?勉強を頑張ろうとする子がいるだろうか?ここは少しくらいウソでもいいから希望あふれるメッセージを提示するべき状況のはずだ。ところが、ハリルホジッチは何の考えもなく本当のことを語っただけで、子供の気持ちなど何も考えていないようにみえた。

こんなメンタリティーの監督が成功するわけない。そう思いながら僕は日本代表関連のニュースを眺めていた。ところが、なんだかんだでワールドカップも出場するし、ハリルホジッチが失敗するだろうというのは僕の勘違いだったかな、とおもっていたら、まさか最後の最後で予想が当たるとは思わなかった。

同じことを言うのでも、本田はならばもっと攻撃的なメッセージを伝えるはずだ。勉強勉強言うけど、別に勉強しなくても生きてけるよ、でも勉強するなら本気でしなよ、今日からでも10年後でもいい、やりたくなったらやればいい、本気で勉強してる奴を俺はリスペクトするよ、とか、物事に本気で取り組むことの重要さを熱心に語るだろう。結局、このようなメンタリティーの違いが両者の明暗を分けたといえる。

僕はこの時期の代表監督の解任は結構悪くないオプションだったとおもう。なにせもう時間がない。選手が中心になってやるしかないのだ。今回のワールドカップは本当の意味で選手が主役なのである。ハリルホジッチに不満のあった中心選手は今、相当ハイになっているはずだ。

一方、ショービジネスの観点からしてもハリルホジッチ解任は悪くない。今回の解任では泣く人と笑う人が大量にでたわけで、まずこのこと自体にエンターテインメントバリューがある。そして今回のワールドカップは一体どのような結果になるのか全く分からない。大混乱の中散々な結果に終わるのか、お祭り騒ぎの熱狂の中で全く予想外のパフォーマンスをたたき出すのか、一体何が起こるのか誰にも分からないのだ。

ワールドカップを興行と考えた場合、ハリルホジッチに監督をさせるのと本田に好き勝手やらせるのでは、本田に好き勝手をやらせた方が断然面白い。外人監督を招き続けたところで、どうせ日本代表なんて世界ランク60位程度のチームなのだ。何が起こるか分からない方が見ている方は面白い。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。