グローバル引きこもりブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール acc4297gあっとgmail.com

戦争と経済右翼

そういえば最近、財政再建についてぜんぜん聞かなくなった。ついこの間まで、特に民主党が政権党だった頃は毎日のように1.000兆円の借金ガー!1.000兆円の借金ガー!とうるさくて仕方がなかったのに、最近はぜんぜん財政再建の話はきかなくなった。もしかして、財政再建という言葉自体、例の「構造改革」という言葉といっしょにそのうち使われなくなるのではないかと思うほどだ。

まあ、財政再建構造改革というのは二つで一つみたいなところがあって、構造改革がいわれなくなったら財政再建もいわれなくなるというのはある。それに、いまの自民党は本心はともかく、構造改革からは一定の距離を置いているので、マスコミのほうも情報の施しを受けるために大っぴらに財政再建をいわない、というのもあるだろう。

しかし、構造改革もそうだが、世間で財政再建が言われなくなったのは、貧民から官僚にいたるまで、アサヒ新聞的なものに対する懐疑、あるいは敵意が広がってきているからだと思う。

この前、田原総一朗による「その場しのぎのポヒュリズムのいく末は戦争だ」という記事を読んだ。

その場凌ぎのポピュリズムの行く末は戦争だ:日経ビジネスオンライン

ヨーロッパとアメリカでポピュリズムの勢いが増している、ポピュリズムは相手を尊重せずに敵を作るのでけしからん、だれも財政再建をいわないのはけしからん、消費税を上げないのはけしからん、ポピュリズムは先のことを考えないので無責任である、など、いかにもアサヒ新聞が言いそうな御託がならんでいる。

田原もそうだが、僕が面白いと思うのは、財政再建をいう連中は絶対に

・債務には債権があるが、国の債権1,000兆円は誰が持っているか

・巨額の財政赤字というが、財政支出された金はどこに流入しているのか

を絶対にいわない。

国が本当に1,000兆円の借金をしているならば日本国民の財布に1,000兆円近いカネが入っているはずだ。もし財政再建をしたいならば、1,000兆円が流れ込んだ先から税金を取らないとバランスが取れない。それなのに、僕はこれまで、国のカネがどこに流れ込んでいるのかをアサヒ新聞が議論しているのを聞いたことがない。

だいたい、アサヒ新聞が本当に貧困問題を深刻に考えているならば、富裕層のもつ金融資産にたいする課税を強化せよというキャンペーンを展開しなければならないはずだ。しかし、アサヒ新聞の紙面を見る限りアサヒ新聞がそのような主張をしているようには全然みえない。逆に、このような話題に関する報道はきわめて消極的であるようにみえる。金融緩和によるインフレ課税にもアサヒは大反対である。

アサヒ新聞の紙面を見ると、アサヒが弱者にとって苛烈な新聞であることが伝わってくる。アサヒが熱心なのは消費税、女性の社会進出、移民推進など、どれも逆進性が著しく強いものばかりだ。

アサヒ新聞の報道姿勢は、困窮する地方を横目にデモクラシーにうつつを抜かした大正時代のリベラル派を連想させる。日本だけではなく、第二次世界大戦が起きる前、社会は世界的に政治的に左傾化し、経済的には右傾化していた。大正時代やワイマール時代は様々な民権運動ばかりが注目されるが、その裏でリベラル派が緊縮財政をやっていたことはもっと注目されてよい。そして、世界が戦争へと突っ込んでいったのは緊縮などの右翼的な経済政策の結果なのだ。

左翼が右翼的な経済政策を推進した反動で世界は劇的に社会的には右傾化、経済的には左傾化した。具体的には戦争で、国民の人権はゼロになり、経済システムは統制経済に移行した。

戦争というと、国民の人権がゼロになったことばかりが問題とされる。しかし、それと同じくらい、あるいはそれよりも重要なのは世界が経済的に左傾化したことで、戦後の「民主主義」は戦時中の統制経済によってはじめて可能となった。

近年の日本やドイツ、あるいは世界全体を見ると、第二次世界大戦がはじまる前の時代と確かに似ている。つまり、社会的には極左化し、経済的には極右となっているのである。社会的には極左だからポリティカルコレクトネスに反することは何も言えないし、経済極右だから富裕層のもつストックには一向に課税されない。社会にはよいが富裕層に都合の悪い制度も一向に導入されない。

これでは社会が右傾化するのは当たり前だ。そして、社会が右傾化する一方で世間の経済に対する見方は左傾化している。最近財政再建の話が聞かれなくなったのはその現れだ。結局、財政の問題というのは財産の私的所有権をどの程度重視するか、という話だからである。

戦争を引き起こすのは右翼ではなく、アサヒ新聞や田原のような左翼である。左翼が福祉にはカネが必要、とうそぶきながら弱者にとって苛烈な経済政策を推進し、儲けたカネを富裕層で抱え込むのは古今東西変わりがない。だから、左翼が権力を握るとだんだん世の中は「これならば戦争の方がまだマシ」という感じになってきてしまうのだ。

そういう意味で、田原のようなことをいう人間を最近あまり見かけなくなったのは、「世界平和」の観点からしても非常にいいことであると思う。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。