グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

作家の実部数

今回の見城氏の騒動で何が一番びっくりするかというと、世間の評価というか、読書人からの津上氏に対する非常に高い評価と、5,000冊印刷しても1,000冊しかうれないという現実との落差だろう。いや、どんな世界だっていくら作品の出来が素晴らしくても全然売れないようなものがあるのは当たり前だが、その業界でどんなに評価されていても1,000部しか売れてないのだ。本の1冊を書くのに要する労力を考えると、本を1冊書いて1,000人しか読まないというのはいくら何でも少なくないか、とおもうが、このような話は例外ではなく寧ろ普通であることにますますびっくりする。つまり、世の中のちょっとマニア受けする、というような感じの本というのは、案外、世界で1,000人しか読む人がいない本でもあるのかもしれない。世の中にこれほど小説であふれかえってていると、どんなマニアックなものでも読む人なんてたくさんいると考えてしまう。しかし、このたくさん、というのは具体的に何人か?5,000冊印刷して売れるのは1,000冊、みたいな話はこれまで噂レベルではあったのだろう。しかし、具体的な実例が分からないことには、うわさは結局うわさにすぎない。この問題を考えるという点では、今回の騒動はたいへんな価値があったと思う。