「表現の不自由展」は、あれで良かった
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トリエンナーレの騒動から、過去の横領疑惑まで飛び出した津田さんだけれども、僕はあれで良かったのではないかと思う。自身もバンドでキーボードを演奏する津田さんは、そのロック音楽家的なセンスによって、自分が面白いと思うものを選んだのだろう。たとえば、あの有名なセックスワーカー像、みんな写真などでみたことがあるだけで実物をみた人はほとんどいないのではないだろうか。それでは実物はどんなのだろう、というので美術館に展示してしまう、その事自体が面白い。セックスワーカー像はもちろん反日運動のシンボルであるわけだけれども、これをアート作品として(たとえば、キッタネー少女像として)見てしまうことそのものがアートである。俳句の展示も面白い。「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」この俳句は、「さいたま市大宮区の月報」に掲載を拒否されたのだという。この月報はどんな下らない俳句でも送付されたものは必ず掲載することになっているのか気になるところだが、それにしても面白すぎる。こんなゴミのような俳句でも、いやゴミのような俳句だからこそ「言論の不自由」があれば素晴らしいアート作品になるわけで、そこが味わい深い。もちろん、中には作品と作品にまつわる経緯ともにつまらないものもあるが、面白いものなんてそうそうない。いくつか強烈に面白いものがあればそれで成功とすべきだろう。だから津田さんに反省を求めるなんて全く見当違いだし、津田さんも「このようになることは予想していましたし、むしろ狙い通りと言える位です。後悔は全くありません」みたいなことを言えばいいのにそこが残念だった。