グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

ブルームバーグ

ブルームバーグが大統領になりたかったのは事実だと思う。しかし、ブルームバーグは大統領に受動的な形でなりたかったのだと思う。つまり、アメリカ中の国民が自然に「そうだ!ブルームバーグがいるじゃないか!ブルームバーグに任せてみよう!」みたいなことを言いだして、いつの間にか自分が大統領になっている、というのがブルームバーグの願望だったと思うのだ。ブルームバーグには自信があった。金融の世界で大成功し、ニューヨーク市長としても十二年間大成功した。元々金融業界にいたからデータに明るく、大富豪だから人脈も豊富で、問題があっても自分ならば解決できる、とブルームバーグは信じていた。そんなブルームバーグからみると、今の大統領戦の候補者はまったくどうしようもない人々に見えたはずで、だから世の中にはそのうちブルームバーグ待望論が自然と盛り上がってくるはずだ、とブルームバーグは考えていたのではないか。そして、そのようなことが起こらない限り自分が大統領になることはない、ともブルームバーグは考えていたと思う。しかし、大統領選が近づいても、そのような声は一向に聞こえてこなかった。共和党ではブルームバーグに対する待望論は皆無で、仕方なく民主党に鞍替えしたが(トランプと同様、元々民主党員である)民主党でもブルームバーグ待望論は聞かれなかった。それでも、アメリカ国民に選択肢を提示する義務がある、とブルームバーグは考えて、一応は予備選にでてみたが、はっきりいって大した意欲はなかったと思う。バカだなあ、自分に任せておけば絶対にうまくいくのに、なんて感じのことを、今ごろブルームバーグは考えているのではないだろうか。ブルームバーグみたいな人物について、いったいどのように評価すべきなのだろうか。アメリカの歴史を通して、ブルームバーグみたいな人物が大統領になったためしはないのであるが、正直僕はアメリカの大統領がカリスマ性に満ち満ちている必要があるとは思えない。もちろん、年齢が年齢だから、その時点でブルームバーグが大統領になる可能性は低いわけで、この点ブルームバーグはいろいろタイミングが悪い人であった。そして、この点について考えるだけでも、ブルームバーグは大統領になるべくしてなるような人物ではないという印象があるのも事実である。しかし、だからこそ、と言ったらよいのか、もしブルームバーグみたいな人物が大統領になったらそれは本当に画期的であったと思う。