ミニスカートと宇崎ちゃん
今回の宇崎ちゃんのポスターはかつては当たり前だったんだけれども今はダメになっているセクハラのようなものでだんだんダメになっていくんだろう、と論じる人もいるけれども、本当にそうなのかな?と思う。こういう造形のキャラクターは今よりも女性の「社会進出」が進んでいなかった時代からあったわけだが、僕の知っている限りでは昔はこういう感じのポスターが掲示されることはなかった。つまり、現実はというと、女性が「社会進出」するほどにこういうポスターの図案を採用するのがオーケーになっている。赤十字社でもこのポスターを製作した広告関係の企業でも女性はたくさん働いているはずなのにそれでもこういうポスターが出てくるということは、世間でこういうキャラクターに対する抵抗感が薄れているということではないか。近年、社会におけるアニメなどの位置付けは大きく変わった。もしかしたら、数としてはこのポスターを非難するフェミニストよりも宇崎ちゃんファンの女性の方がよほど多いかもしれない。かつてミニスカートを利用する女性は「はしたない!」と非難された。フェミニストが着ている衣類にも、昔のオバサンならば「そんな淫売のような格好をして!」と非難するんじゃないかと思うものがある。人々の感覚というものは10年たらずで想像する以上に、しかも予想外の方向に大きく変わる。どちらの方向に変わるかを予測するのは困難だが、世の中がフェミニストが理想とするような方向に進んでいるかはかなり疑わしい。