グローバル引きこもりブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール acc4297gあっとgmail.com

財界と英語教育

英語教育における会話重視に「財界」の意向が働いているというような話を聞く事がある。実際、財界人が中学校で3年、高校で3年、それから4年大学に行っているのに英語が話せないのはけしからん!とか言っているのはたまに聞く。

財界人は当然、政界や官界にも知人が多いわけで、今の英語教育には財界の意向がそれなりに反映されているのは確かだろう。日本の教育の目的は財界が要求するような人間を大量生産することにあるのだから、これは当然の事と言える。

 

実際日本企業がどれくらい英語に困っているのかは分からないが、たしかに中学と高校での英語の授業が何百時間あるのに日本人のほとんどが基本的な英語の運用能力を持たない、というのは考えてみたらとても変な事である。

どんな事をやるにしても、何百時間をかけて物事を学べばそれなりに上達してもよいようなものなのに日本人の英語というのは一向に上達する様子がない。結果がすべてのビジネスの世界で実績を上げ、出世をしてきた財界の偉い人にとってはまったく理解ができない事に違いない。

 

しかし、日本人の英語力の低さを問題にするのはいいとしても、なんで財界が英会話ばかりを重視するのか考えてみたら不思議である。普通に考えるならば、英会話をするにしても語彙とか文法を理解した上でやったほうが効率がいいに決まっている。必要な語彙がなければ考えを英語で表しようがないし、文法だって知っているかどうかで上達のスピードが違ってくる。何をやるにしても、語彙と文法は語学の基礎である。語彙と文法というのは英会話をする上でこそ重要なはずなのだ。

ところが語彙と文法に対して財界が何か言っているのを僕は聞いたことがない。例えば、財界の誰かが日本の学校で教えられる語彙は下らないものばかりで使い物にならないからもっと高級な語彙を教えるようにしろ、という話をしているのを僕は聞いたことがない。文法についても、文法というのは語学の基本だから学校でも基本的な事をしっかり教えるようにしよう、という事を大声で言うような財界人が一人や二人いてもよさそうだものだが、そのような財界人は一向に見当たらない。

 

日本の英語教育がダメなのは、語彙と文法に関する教育の質が低すぎるからである。学校の英語教育にしても生徒の語彙力を意識的に向上させようという目的意識をもって設計されていないし、文法に関しては完全に無視である。これでは英語ができるようになるわけがない。しかし財界から聞こえるのは語彙と文法に関する教育のクオリティーを向上させろ、という真っ当な意見ではなく、文法なんかしているから英語が話せないのだ!というような見当違いの意見ばかりという印象を受ける。

個々の財界人が英語についてどう考えているかは分からない。しかし語彙力軽視・文法軽視の風潮に対して反対する財界人の声は全く聞こえてこない。大企業の財界人というのは多かれ少なかれ国際的なビジネスに関わった経験がある人が多いわけで、なんだかんだで文法が分かっていると効率が違う、とか英語というのは語彙が分かると何とかなる、というような事をいう財界人がいないのは不思議である。

 

財界人というと東芝とかシャープ、東京電力など、いかにもサラリーマン社長というような残念な事例ばかりが注目されがちだが、何万人、場合によっては何十万人にもなる大組織のトップに立つというのは並大抵の事ではない。

もちろん財界人にも優秀な人とそうでない人がいるのだろう。しかし基本的には財界人というのはアイディアと行動力に満ち溢れた人が多いのではないかと僕は想像している。大組織の中にも激しい競争がある。上に上がってくる人が出世するのはそれなりに理由があるはずで、特に業績が好調で先行きも明るい企業のトップというのはそれなりの人物でないと務まらないはずなのだ。

それなのに英語教育の話になると(まあ英語教育だけの事ではないが)財界からはどうしてこういう合理性無視で非効率極まりないどうしようもないソリューションしか出てこないのか、財界の人と話す機会があれば是非とも聞いてみたい気がする。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。 

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。