グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

ベーシックインカムは国民に対する投資と考えるべきだ

ガーディアンでベーシックインカム関連の記事を読んだ。

今、フィンランドでは2,000人を対象に全く条件なしで、一月に一人あたり500ユーロを銀行口座に入金するというプロジェクトが行われているということで、ガーディアンのライターがフィンランドに取材に行って書いた記事である。

www.theguardian.com

記事は今まで生活保護でくらしてきた男性を取り上げている。記事によるとこの男性はベーシックインカムによる収入が得られるようになってから以前よりも熱心に働くようになったのだという。

実はこの男性が国から受け取るカネは実は以前とは変わらないらしいが(だからベーシックインカムへの支持が広まっているのだが)それなのになぜ以前よりも熱心に働くようになったのかというと(正直男性が何をしているのかこの記事からはよく分からないのだが)とにかく生活保護とは違ってカネの使い道が制限されていないため意欲的に経済活動が行えるようになったからだという。

この記事を読んで、僕は世の中のベーシックインカムに対する見方は根本的に改められる必要があると改めて思った。

働くためにはカネがかかる。交通費などは典型的だ。面接のために少し移動するだけで簡単に1,000円くらい吹っ飛んでしまう。

連絡用に必要なスマートフォンだって月に何千円もかかる。これが通話し放題でいつも300k出るようなプランが1,000円程度であればよいが、世の中は全然そのようにはなっていない。何だかんだで大手キャリアのぼったくりプランを契約しないとなにかと不便するようになっている。

これで地元をはなれて就職活動をするとなると何十万単位でカネがかかるだろう。

だから働きたい人はまず、働くために働くことになる場合が少なくないが、考えてみたら就職活動のために働くというのは無駄以外の何でもない。

まずバイトならばバイト先を決めるのに何回も面接をしなければならないし、決まったバイト先に関する面接以外にかかるコスト(時間、交通費、昼食代など)はすべて無駄である。そもそも、就職活動をするために働いている時間そのものが無駄である。バイトをしている間も歳は食うのだ。

ベーシックインカムがあればこのような馬鹿なことはない。働きたい場合はすぐにでも就職活動できる。

あるいは、就職のために何か技術を身につけるというのも広義の就職活動と言えるだろう。

たとえば、IT産業で働くためにITの勉強をする場合は当然パソコンが必要になるが、ベーシックインカムがあればITの勉強を始めようと思ったその日に誰でもパソコンや参考書籍を買うことが出来る。ITの勉強をするために働くなんて事はしなくていいのだ。何でITの勉強をするために全く関係のない仕事をしないといけないのか?時間と労力の無駄である。

僕は、ベーシックインカムは国民に対する投資と考えるべきだと思う。結局、先立つものはカネなのだ。カネがなければ、はてな的にいうならば「服を買いに行くための服がない」という状態になって身動きが出来なくなる。身動きができないまま年だけ食っていくのは全く無駄以外の何物でもない。

カネがあることで、人は却って意欲的になる。そんなのは貧困層と富裕層を比較すれば分かることだ。カネがあるために裕福な家庭の子供が無気力になるとか、カネがないから貧しい家庭の子供が意欲的になるかというとそんなことはない。全体的に考えると、どう考えても裕福な家庭の出身者の方が(まあ、なにを意欲的とみるかにもよるが)意欲的だし、貧しい家庭の出身者は無気力である。ベーシックインカムは人を無気力にするというが、逆だ。カネがないから無気力になり、カネがあるから意欲的になるのである。

僕はベーシックインカムはいずれ絶対に来ると考えている。「働かざる者食うべからず」という幼稚な考えに基づく今のリソースの分配システムが持続不可能なのは明らかで、このことが周知されればベーシックインカムはインターネットやスマートフォンのように当たり前になるだろう。その時期は普通の人が考えているより遙かに早いと思う。

電子出版した本

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

Common Lispと関数型プログラミングの基礎

 

多分、世界で一番簡単なプログラミングの入門書です。プログラミングの入門書というのは文法が分かるだけで、プログラムをするというのはどういう事なのかさっぱりわからないものがほとんどですが、この本はHTMLファイルの生成、3Dアニメーション、楕円軌道の計算、 LISPコンパイラ(というよりLISPプログラムをPostScriptに変換するトランスレーター)、LZハフマン圧縮までやります。これを読めばゼロから初めて、実際に意味のあるプログラムをどうやって作っていけばいいかまで分かると思います。外部ライブラリーは使っていません。

世間は英語英語と煽りまくりですけれども、じゃあ具体的に英語をどうするのか?というと情報がぜんぜんないんですよね。なんだかやたら非効率だったり、全然意味のない精神論が多いです。この本には僕が英語を勉強した時の方法が全部書いてあります。この本の情報だけで、読む・書く・聞く・話すは一通り出来るようになると思います。