グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

ボーイングのフォールスエコノミー

https://jp.quora.com/日本について最も嫌いなことは何ですか

2機立て続けに落ちたボーイング737MAXの事故原因は、カネ儲けのためにボーイングがソフトウェアエンジニアをリストラして、ファームウェアをインドかどこかに外注したのが原因だった。外注先のエンジニアには組み込み分野の経験がないまったくの素人もいたと報道される。一機百億円以上するジャンボジェットのファームウェアがそんな杜撰に作られていたのかと驚いたが(そしてこれは、ボーイングとか航空業界だけに限られないのだろうが)このニュースを聞いて思い出したのがフォールス・エコノミーという言葉だ。日本社会にいくらでも見られる非効率性についての指摘は確かに正しい。しかし、フォールス・エコノミーは欧米諸国にもある。エアコンを止めて暑さに苦しみながら仕事をするという非効率と、ソフトウェアエンジニアをリストラして数十億儲けた後で数千億もの損害を出すという非効率とではどこが違うのか?いうまでもなく、ボーイングの一件は氷山の一角にすぎない。欧米のフォールス・エコノミーは政治、行政、教育、ビジネスなど至るところに存在する。ボーイングの幹部みたいに、自分さえよければいい、と考える人間がいる限りフォールス・エコノミーはかならず発生する。いくら欧米に不合理があっても日本が合理的な国であるということにはならないが、欧米が日本より本当に合理的であるかは疑わしい。