グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

オリンピックの開催コストが100分の1になる日

だって、おかしくないか?たとえば柔道の国際大会を東京で開催するとしたら、費用が百億円かかるだろうか?柔道の国際大会で何試合行われるのか知らないが、全ての階級合わせてせいぜい数百試合程度のものだろう。その数百試合を数日間で行うために必要な費用なんてたかが知れている。なにかと話題の水泳とかバドミントンとかも同じ事で、これらの競技の国際大会を開くコストもやはりたかが知れているに決まっている。ところが、これらの競技を一度にやるというだけでいきなり三兆円!なのだ。スポーツ競技を行うには、とんでもなく高価な試薬が必要なわけでも、とんでもない量の電力が必要なわけでもない。公平のために「選手村」が必要としても、たかだかスポーツの大会を行うためになんでこんなにカネがかかるのだろうか?答はオリンピック誘致のプロセスにあるに違いない。結局、オリンピックを誘致したいからこんなに費用がかかるようになるのである。一兆円より二兆円、二兆円より三兆円。東京オリンピックにしても、三兆円かかるプランだからこそ東京でオリンピックが開催されることに決まったのだ。本当はオリンピックは桁違いの低コストで開催できる。できるのだがそれでは誘致が決まらない。もっと高額なプランを用意した国に誘致が決定するからだ。だからオリンピックを開催するにはとんでもないコストがかかる。今のところは。これからオリンピックの開催費用は低下していくだろう。なぜなら、テレビも新聞も見ない人がどんどん増えているからだ。今の二十代の半数はテレビを視聴する習慣がないと言われる。ただでさえ、オリンピックなんて世界のどこかでやっているものをテレビで見ているだけなのに、テレビを見ない人にとってはオリンピック自体が全く別の世界の出来事である。そうなるとオリンピックはだんだん世界柔道選手権みたいに、関心ある人は非常に関心があるが、関心ない人はぜんぜん関心ないイベントになっていくだろう。オリンピックに無関心な人が増えれば、オリンピックのプランは必然的にチープなものになっていく。三兆円かかるはずのものは二兆円になり、二兆円かかるはずのものは一兆になる。いままでとは逆のプロセスが回り始めるのだ。東京オリンピックが開催されるまでには実に様々な出来事があった。そのすべてが素晴らしいと形容されるべきものではない。オリンピックを誘致するために三兆円のプランを用意してもろくな事にはならない。もちろん三兆円は煙となって消えるのではなく国民の銀行口座にチャリンと音を立てて振り込まれたのであろうけれども、世界的にはそんな感じになっていくのではないだろうか。