グローバル引きこもり的ブログ

「Common Lispと関数型プログラミングの基礎」というプログラミングの本を書いてます。他に「引きこもりが教える! 自由に生きるための英語学習法」という英語学習の本も書いています。メール → acc4297gアットマークgmail.com

ポルシェとファミコン

GAFAのなかで、 Appleだけが「意味」の世界で闘っている
グローバル競争で生き残るのに必要な、 たったひとつの考え方

https://logmi.jp/business/articles/321342

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そう考えたら、ポルシェとファミコンは典型的な成功例だと思う。というのは、ファミコンもポルシェも、マーケティングを完全に無視することで成立しているからだ。たとえばポルシェはただ単に高いだけの車ではない。あれは強烈に性能がよいのだ。エンジンからブレーキまで、普通の車とはまるで違うのである。ポルシェの目的は1つだけで、それは究極の乗用車を作ると言うことだ。当然、ポルシェのような車はマーケティングからは絶対に出てこない。当たり前だ、究極の車がマーケットから出てくるなんて、そんなことのあるはずがない。ポルシェがあるからマーケットができるわけで、マーケットがあるからポルシェができるのではないのである。一方ファミコンは、選択できる色数が少ない代わりに同時発色数が多かった(52色中25色)。これも、マーケットで売れるから25色にしよう、となったわけではないだろう。14,800円という制限の中で究極のゲーム機を作ろうとしたら偶然そうなったのである。それとは逆に、凋落した日本の家電メーカーがやろうとしてきたのは、マーケットで売れるものを作ることだった。マーケットで売れるものを作るということは、既にあるもので消費者に受けそうなものを組み合わせていく、ということである。その結果どうなったか?日本の家電メーカーは、質の低いものをできるだけ高く消費者に売りつけるようになった。そんなことをしていたらそのうちにじり貧になるのは時間の問題である。日本メーカーの製品は品質がいいのに、などとよくいうが、デマもいいところで品質が悪いのに高いから消費者に見放されただけだ。日本の製造業で重要なのは、とにかく究極のものをつくる、ということだ。たとえば、日本の文房具は世界一だが、これはやはり品質がいいから世界一なのだ。品質だけではこれから勝負できなくなる、ということはないと思う。高い品質のものは、「意味」に関する徹底したこだわりがないと作れないし、品質を高めていけばそこに自ずと意味が生じてくるからだ。